2010年12月3日金曜日

『Al Toque ~フラメンコの飛翔~』沖仁

 2010年。アル・トーケ。フラメンコギターを弾く、みたいな意味。沖仁はフラメンコギタリストで、今年、ムルシア "ニーニョ・リカルド" フラメンコギター国際コンクールの国際部門で、日本人として初めての第1位を取っている。
 彼のアルバムは全部持っているけれど、なんか私からはずーっと遠くまで離れて行ってしまったような感じがする。このアルバムの世界観を受け入れるまで、数日かかった。今、やっと受け入れることができたようなので、こうして記事にしている(基本的に音楽アルバムを記事にするときは、自分の言葉として感想が出てくるまで、繰り返し何度も聴いています)。このアルバムは、私にとって、現代美術の最先端と同じような距離感がある。もしかすると、それは音楽性だけの問題ではなくて、からっと乾燥したような、高周波成分の多いギターの音色のせいでもあるのかもしれない。
 聴きやすいのは、ポピュラーに近い構造を持っていて、メロディのはっきりした3「ソンリサ~微笑の季節~」、6「葉山町」あたりである。フラメンコがばりばり好きな人には、2「歌えロサリオ!」、4「ミラドール・デ・コルドバ(ブレリア)」、5「ア・ラ・ティエラ~大地へ~(シギリージャ)」、11「胎動(タラント)」をお薦めする(括弧内はフラメンコの曲種であって、曲名ではありません)。そして、ロドリーゴ・イ・ガブリエーラが好きな人なら、7「オンセ」もいいかもしれない。
 ちょっとフラメンコとしては異色だが、10「あなたのもとへ」のサビ(最後の方)は、ヱヴァンゲリヲンでレイが世界と一体化していくようなシーン(例えばそんなシーンがあったとして)で流れていそうな、壮大なバラードである(マニアックですいません。まあ、いつもそれなりにマニアックかもしれませんが)。他に、彼にとっては手慰みだと思うけれど、9「クラシック・メドレー(ブレリア)」なんてものもあって、息抜きになります。

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