2017年5月18日木曜日

『進化論の最前線』池田 清彦

 インターナショナル新書。
 多くの日本人はダーウィンの進化論を概ね信じているのだろう。しかしそのダーウィンの考え方を修正して発展してきたネオダーウィニズムも、進化に関する様々な謎を解明できていないのだと著者は言う。その考え方とは、遺伝子の突然変異と自然選択により進化を説明するというものだが、それだけでは進化の謎を説明しきれないのだと言うのだ。そしてこれらで説明できない生物の進化の仕方について、具体例を挙げて解説していく。その説明はわかりやすく、納得できる。本書はネオダーウィニズム批判的な雰囲気を持っている。なるほど進化ひとつをとってもいろいろな仕方があり、一筋縄ではいかないんだな。
 とはいえ疑問は残る。本当にネオダーウィニズムは突然変異と自然選択だけで進化を説明しようとしているのか。もっと最新の知見を加えて進化の説明を試みているのではないのか。私は生物学に詳しくないのでその辺のことがよくわからない。素人考えだが、この本に書かれているような進化の知見をすべて取り入れた進化論が存在してもいいような気がした。というかそのような進化論がネオダーウィニズムだと今まで思っていたから、この本を読んで、あれ?と思った。進化についてはまだまだ勉強しなければならないようだ。

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