2017年10月8日日曜日

『ライヴ・イン・モントリオール』上原ひろみ×エドマール・カスタネーダ

 2017年。『Live in Montreal』Hiromi & Edmar Castaneda。
 エドマール・カスタネーダはコロンビア出身のハープ奏者である。2016年6月30日に行われたモントリオール・ジャズ・フェスティバルで、上原がエドマールの演奏を見て一目惚れしたのが、2人の出会いだという。彼女のアタックによって、その後1ヶ月もしないうちに共演が叶ったというのは驚きだ。
 彼のハーブの音を聴いて、私がこれまでハープに抱いていたイメージを根底から覆された。激しく情熱的でグルーヴィーという表現がハープにも当てはまるなんて思いもしなかった。上原が変態的なピアノを弾くということは元々わかっていたことだけれど、同じく変態的なハープを弾く奏者がいたとは(もちろんここでの変態的という言葉は褒め言葉である)。同じ撥弦楽器であるピアノとハープは、元来合わせづらい楽器同士なのだそうだが、このアルバムでの上原のピアノとエドマールのハープはぴったり息が合っていて、相性ばっちりである。ハープには30以上の弦が張られており、その音の間隔はふつうのドレミファソラシドではなく、全音になっているのだそうだ。その制約を聴いている者に微塵も感じさせない素敵なアレンジで、聴衆を圧倒させる。
 このアルバムでは2人のそれぞれの持ち歌の他、上原が2人のために作った曲やカヴァー曲が収められている。どの曲もすごくいいが、私はエドマールの『A Harp in New York』と、ピアノとハープのために上原が作った組曲『The Elements』(Air、Earth、Water、Fire)が特に好きだった。上原の作る曲はいつでもそうだが、このアルバムの中の曲もすべて曲名と中身がぴったり合っていて、音楽を聴いているとその情景が鮮やかに浮かび上がってくる。多くの人に聴いてもらいたい1枚だ。

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