2018年3月7日水曜日

『日本史のツボ』本郷 和人

 文春新書。
 7つのツボを押さえれば日本史の流れは一気につかめるとして、天皇、宗教、土地、軍事、地域、女性、経済の7分野を取り上げ、それぞれについて古代から近代(近世くらい?)までをザーッと眺めている。
 なるほど確かにこのように歴史を見てみると、今まで点としてだけ存在していた歴史的事実が有機的につながって、ああ、そういうことだったのか、という気づきが得られる。ただ、中学校までしか歴史の勉強をしてこなかった私の拙い知識では、本書で取り上げられている「点」そのものですら知らないものが多く、それをさらに「線」につなげるということは、困難な作業だった。それぞれの「点」についてもっと深く取り上げてほしい。そういう思いに駆られることが多く、ちょっと消化不良に陥った。おそらく、この7分野をすべて網羅しておきながらも新書という軽い形式でむりやりまとめてしまったところに無理があったのではないか。7分野をそれぞれ分冊にして、それぞれについてもっと詳しく書いてくれてくれていたなら、もっと一層楽しめる本になったのではないかと思う。また、一部において通説とは異なる著者独自の視点も盛り込まれているので、歴史を楽しむというよりも歴史を学ぶ必要のある人は、注意して読んだ方がいいかもしれない。

0 件のコメント:

コメントを投稿