2018年9月22日土曜日

『Raising Sand』Robert Plant & Alison Krauss

 2007年。
 私はレッド・ツェッペリン(Led Zeppelin)の曲、そしてそのヴォーカルの声が好きだったが、実はソロになってからのロバート・プラントの歌を聴くのは、これが初めてだった。彼の時代のハイトーン・ヴォイスは影を潜めて、ごく自然体で無理なく歌っている。何も知らずにこのアルバムを聴いたら、9曲目の「Fortune Teller」まで彼の声だと気づかなかったに違いない(7曲目でセルフカヴァー「Please Read the Letter」が収録されているのにもかかわらず)。そしてアリソン・クラウス。フィドル弾きのブルーグラスの大御所らしい。高音のきれいな声がロバート・プラントのいい具合に力の抜けた声にぴったりとはまって、素敵なハーモニーを奏でている。「Stick With Me Baby」なんて特にそう。
 曲はカヴァーが多い。いかにもアメリカっぽいカントリーやフォーク、ロックンロールなど、バラエティに富んでいるが、全体的にはカントリー寄りの印象を受ける。この10年くらいでこの手の音楽にはかなりやられているが、このアルバムでさらにいっそう深みにはまり込んでいきそうだ。「Trampled Rose」や「Nothin'」の怪しげな響きがたまらない。アルバムの最後をトラディショナルの「Your Long Journey」で二人の美しいハーモニーとともに締めているなんて心憎い。それにしても1曲目の「Rich Woman」が1955年に作られた曲だと知ったときは驚いた。実に現代的な感じがしたものだから。音楽はどんどん新しいものへと進化を遂げているように見えて、実のところちょっと先に進んだと思ったらまた過去へと回帰したりして、必ずしも未来に進んでばかりではないということなのだろう。
 ちなみにこのアルバムはT.ボーン・バーネット(T Bone Burnett)のプロデュース作品ということでも話題に上っているようだが、私はプロデュースとかエンジニアにはとても疎いので、よくわからなくてすいません。

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