2018年10月24日水曜日

『Songs for Ellen』Joe Pass

 1992年録音。ジョー・パス。
 死の2年前、ガットギター1本だけで奏でられたジャズギターのアルバムで、『Unforgettable』(私の記事)と同日に録音されている。とても自由な指さばきで軽々と弾いていて、音数もかなり多いのに、ゆったりとして静かな雰囲気のアルバムになっている。メロディと伴奏、ベースがきちんと分離しているから、ごちゃごちゃして聞こえないのだと思う。15曲収録されていて、中には『The Shadow of Your Smile』『I Only Have Eyes for You』『How Deep Is the Ocean』『Blue Moon』のような、どこかで一度は耳にしたことがあるような有名曲もちらほら入っている。2曲目は『Song for Ellen』で、アルバムタイトルももちろんこれから採られたものだけれど、とてもきれいで素敵な曲だ。エレンは奥さんの名前だ。
 彼はエレキギターを使った演奏も多いけれど、晩年は鉄弦やナイロン弦の生の音を好んで録音するようになったという。これもそのナイロン弦の生音のやさしさ、微妙なタッチがよくわかるアルバムになっていて、まるでリビングのソファに軽く腰掛けて弾いている彼のギターを隣で聴いているかのような、アットホームな暖かさに包まれている。

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