差別はたいてい悪意のない人がする - キム・ジヘ (著), 尹怡景 (翻訳)

 大月書店

 差別はたいてい悪意のない人がする

そうだろうな、

そんなちょっと軽い気持ちでこの本を手に取ってみた

 

私のことじゃん!

ていうか、世の中の人のほとんどは差別のつもりじゃなく差別をしてる

本を読む前の予想を裏切り、胸に刺さった

 

「希望を持ってください」

 この言葉は障害者に対する代表的な侮辱表現の例なのだという

 

この例を見てはっとした人、意味がよくわからない人はぜひこの本を読んでみてほしい

自分たちがいかに無意識に差別を行っているかがよくわかる

 

マジョリティはマイノリティのことが見えていない

もっと言えば、マイノリティの主張はマジョリティである自分たちの権利を奪っているかのようにも聞こえてしまう

 

差別と区別は違うと思ってはいないだろうか

あたりまえだと思っていたことが、別の人にとってはまったく違う景色を見せるということに気づいているだろうか

 

この世から差別をなくすための良い方法はじつのところよくわからない

でも、しらないうちに自分もほかの人に対して差別しているかもしれないという事実には向き合っていかなければならない

そういう意識が万人に芽生えたとき、差別は少しずつ減っていくのではないのか

わたしはそんな風にこの本を読んだ。

 

 

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