長電話 -高橋悠治、坂本龍一

 坂本図書

1983年12月15日から17日にかけて断続的に行われた、二人の作曲家(ピアニスト?)による長電話の会話を収めた本。

二人とも石垣島に滞在中に電話をしていたらしい。

文学や映画の話もしつつ、やっぱり音楽の話が多い。

一見ゆるーいおしゃべりなんだけど、中身は濃い。

二人にとってThe BeatlesやThe Rolling Stonesは下手くそだなどと、と常人である私にとっては想定外の理解を超えた会話が繰り広げられる。

坂本さんは、この年齢のときは晩年とは思想が変わったのかな、という感じはした。特に社会に対しての考え方が、晩年の活動イメージとちょっと違う。

全体を通して、今では差別的と捉えられかねない表現も散見されるけど、この時代にはたぶん問題ではなかったのだろう。だからそこに目くじらを立ててはいけない。

なんか違う世界に放り込まれたような、そんな感じにさせてくれる本でした。

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