思考の穴 -アン・ウーキョン

 ダイヤモンド社。花塚恵

表紙にはこう書いてある

「イェール大学集中講義、わかっていても間違える全人類のための思考法」

内容はいろんなバイアスの話です。

本当は正しくないのに、思考の癖によって間違った結論を引き出してしまう。

それはその人の頭が悪いわけではなく、十分な知識を持った人でも陥る癖である。むしろ知識を持っているがために陥るバイアスもある。

バイアスは人類が生き延びるために備わってきたものでもあるけれど、間違いも犯す。

バイアスに関する知識を持っていたら防げるものもあるけれど、知識があっても防げないものもある。

防げるものは防いだ方がいい。それは確か。

防げないものはどうするのか。私たちにできることは、そういうこともあるんだなということを知っておいたうえで慎重に行動することだけなのかな、という感じがした。

ところで本書には多数の実験(人を対象にした)結果や統計が出てくる。実験の概要も丁寧に説明している。書いてあることは信用してもいいんだと思う。

ただ個人的にはこういった風に実例が羅列されている本は苦手です。欧米の大学で学んだ人が書いた著作の翻訳本にありがちですが。

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